Cultural appropriation連載第一弾ではこの用語の説明とフェスティバルファッションでの例を紹介したけど、第二弾はセレブたちのケースを紹介!

・「Come & Get It」byセレーナ・ゴメス



2013年に人気シングル「Come & Get It」をリリースしたセレーナ。
同年のMTV Movie Awardのパフォーマンスではビンディーを身に着け登場。

マッチした衣装を身に纏ったバックダンサーとの渾身のダンスは観客を魅了したのだけども、問題になったのがボリウッドを意識したそのパフォーマンスが適切だったのか、ということ。

第一弾の記事で紹介したように、ビンディーはヒンドゥー教の宗教的意味を含んでおり、それをアクセサリーやセクシーさをアピールするための道具として使っているのは文化の盗用に値するのではないかと非難を浴びた。宗教団体からは弁明をするように求められた。

騒動の直後、セレーナはラジオ番組で「この曲はヒンドゥーっぽい、民族的な雰囲気があるからそれを表現したかったの。最近はチャクラやビンディーについて学んでいるのよ、とても美しいと思うわ」と発言。
また実際にこの曲がインドらしいリズムを含んでいることから彼女を擁護するインド系ハリウッドスターもいた。

しかしヒンドゥー教をパフォーマンスに用いる例は他にも。

・「Bounce」by イギー・アゼリア


オーストラリア出身ラッパーのイギーはセカンドシングル「Bounce」のミュージックビデオでインドの結婚式を再現。
ダンサー同様自身もサリーを身に纏い、額にはもちろんビンディーが飾られていた。一番問題となったのが、象の上に乗っているシーン。

イギーは金のボディースーツと、頭に金の飾りを着用し、ガネーシャを真似ているのではと非難された。ガネーシャとはヒンドゥー教の「富の神様」で、人間が神の恰好をするのは失礼にあたると言われた。

・「Unconditionally」by ケイティ・ペリー


2013年のAmerican Music Awardで当時リリースしたての「Unconditionally」をパフォーマンスしたケイティ。
過去何度も来日していることから日本好きを公言しているケイティは着物らしい衣装と和傘を持って登場。

しかし、衣装はもはやチャイナドレスと言わんばかりの襟とサイドスリットが施されており、楽曲と日本の関係性がない点でも、ただ物珍しさを強調するための日本文化の利用となってしまった。

また2012年に登場した人気トークショー「Jimmy Kimmel Live!」では過去にホームステイとして迎えた日本人留学生について話し、「(彼女と日本文化に)病みつきなの!皮を剥いでヴェルサーチみたいに着たいぐらいだわ!」と発言。

もちろんこの発言はジョークとしてオーディエンスの笑いを誘ったけど、実際このように文化を可愛いから自分の物にするという概念は少し問題のあること。

・「Wildest Dreams」by テイラー・スウィフト

(@_sparklesdelight)が投稿した動画 -


最新アルバムからいくつものクオリティの高いミュージックビデオをリリースしているテイラー。
そのうちの一つである「Wildest Dreams」ではアフリカのサバンナを舞台に1950年代のハリウッド女優のロマンスを繰り広げた。

このビデオの不思議な点は舞台であるアフリカに対し、アフリカ系のキャストが一人もいないこと。このことからアフリカの植民地時代を美しいビジュアル効果でタイトルのように「見果てぬ夢 (Wildest Dreams)」と描写し、まるでその時代の残忍さがなかったかのように表現している、と捉える声があがった。

Cultural appropriation(文化の盗用)とは文化を誤って取り入れることで、テイラーのように歴史上の残酷な出来事を美化させてしまうこともある。またケイティのように不正確な衣装がマイノリティの誤ったステレオタイプを生むことも。

今回取り上げたアーティストたちは世界でもトップクラスに人気があるけど、Cultural appropriation(文化の盗用)が原因でバッシングを受けることもしばしば。

特にアメリカは様々な人種や文化が混ざり合う国がゆえに、多くのオーディエンスやメディアがこのトピックに敏感になっているの。
影響力の強いセレブだからこそ非難の的になっているけど、日本も国際化が進んでいる今、よくよく考えてみると目につくことがあるかも?

次回は連載最後の第三弾!今まではネガティブなCultural appropriation(文化の盗用)を紹介したけど、では、他文化を尊重するAppreciation(感謝)にするにはどうしたらいいのかについてこのトピックをシフトしていくよ!

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写真:Instagram
文:CELESY Writer Urara